カンヌパルムドールの是枝監督最新作「真実」がベネチアでオープニング作品に

 昨年、フランスのカンヌ国際映画祭で、「万引き家族」にてパルムドール(最高賞)を受賞した、是枝裕和監督(日本人監督として21年ぶり)。次作の「真実」が、ベネチア国際映画祭(8月28日~9月7日)のコンペティション部門のオープニング作品に選ばれたと報じられました。

 

 ベネチア国際映画祭は、カンヌ国際映画祭ベルリン国際映画祭とならぶ歴史ある映画祭の一つ。オープニング作品は、世界の注目を集め、近年では、「ラ・ラ・ランド」、「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」などが上映されています。

 

 「真実」は、カンヌ受賞を機に、是枝監督が初めて国際共同製作を手がけた作品。フランスの至宝大女優のカトリーヌ・ドヌーブ、カンヌ・ベルリン・ベネチアの映画祭すべてで女優賞を受賞したジュリエット・ビノシュアメリカの実力派男優・映画監督のイーサン・ホークらが出演し、それだけでも話題になるもの。

 

 是枝監督は、これまでの作品で、家族のあり方をさまざまな視点から描いています。ネグレクトをとり上げた「誰も知らない」、生まれたときに病院で取り違えられた親子の苦悩「そして父になる」、家族と真のきずなを問う「万引き家族」など、深く考えさせられます。

 

 新作「真実」では、大女優と娘の間に隠されたある真実を知ることになるストーリーで、監督は、「七割は家の中で展開していく、小さな小さな、家族のお話」「その小さな宇宙の中に出来る限りの後悔や嘘や見栄や寂しさや、和解や喜びを詰め込んでみました」とコメントしています。

 

 日本での公開は10月11日。楽しみです。