将棋プロ棋士編入試験に受験宣言

 8月30日のプロ公式戦に勝ち、プロ編入試験の受験資格を得た折田翔吾アマが、受験を宣言した。

 折田アマ(29歳)は、2004年奨励会に入りプロ棋士を目指していたが、26歳までに四段昇段を果たせなかったため、年齢制限により退会を余儀なくされた。

 その後、ユーチューブで将棋の棋譜を実況・解説するユーチューバーとして活動しながらアマチュアとして実績をあげ、それにより参加を認められたプロ公式戦で規定の成績に達した。

 プロ編入試験の受験は、2014年に今泉健司現四段が合格して以来のこととなる。

 記事の全文は、

将棋YouTuberがプロ受験資格 | 2019/8/30(金) 14:40 - Yahoo!ニュース

 

 将棋のプロ棋士になる道はとても厳しいものです。

 19歳以下で、四段以上のプロ棋士から受験の推薦を得て、試験に合格すれば奨励会に入れます。奨励会は三段から6級までで構成され、才能あるプロの候補者がリーグ戦でしのぎを削って昇級・昇段を争い、正式のプロ棋士(四段昇段)を目指します。

 ただし年齢制限があり、21歳の誕生日までに初段、満26歳の誕生日を含むリーグ終了までに四段になれなかった場合は退会させられます(最後の三段リーグで勝ち越すれば最長29歳のリーグ終了時まで在籍できる)。

 三段リーグから四段になれるのは、半年に2名だけです(直近の三段リーグには33名在籍していました)。

 かつて年齢制限により奨励会からプロ棋士になれなかったが、その後才能を開花させアマチュアで活躍。出場資格を得たプロ棋士との対戦でアマチュアらしからぬ強さを見せ、2005年にプロ編入の嘆願書を日本将棋連盟に提出し、全棋士の多数決で編入試験が認められたのが、瀬川晶司さんです。

 瀬川さんはプロ棋士との5番勝負で3勝し試験に合格、フリークラスに編入されました。その後C級2組(順位戦)に昇り、現在は六段です。

 瀬川さんまでは、プロ編入は特例だったのですが、2006年に正式にプロ編入制度が決まり、2014年に現在のプロ編入試験が制定されました。

 2006年以降プロ編入試験に合格したのは、上述の今泉現四段だけです。今回の折田さんの頑張りがとても注目されます。