消費増税で外食の客離れがあるか
10月から消費税が10%に引き上げられます。同時に軽減税率制度が導入され、食料品などは税率は8%に据え置かれるますが、外食は軽減税率の対象になりません。その対応として、
消費税率引き上げで客足が遠のくことを懸念する外食チェーンでは、増税の前に一部のメニューを値下げするなどの動きが広がっている。
従来なかった低い価格のセットメニューを新たに投入したり、一部メニューの価格を値下げして、消費税率引き上げ前からお得感を打ち出して増税後の客離れを防ぎたいとの考えとのこと。
記事の全文は、
増税 外食チェーン値下げ続々 | 2019/8/28(水) 13:18 - Yahoo!ニュース
この外食チェーンの動きの背景には、中食(なかしょく/ちゅうしょく)との競合ががあります。
中食は、総菜や弁当などの調理済み食品を買って自宅で食べる形態。飲食店での外食と、自宅で手作りして料理を食べる内食(うちしょく/ないしょく)との中間に位置づけられます。
ライフスライルの変化等から中食の市場規模は拡大し続けています。さらに、中食は軽減税率の対象になるため、それが追い風となる一方、消費税率が引き上げられる外食が苦戦する可能性が言われています。
もっとも、飲食店で食べると外食となりますが、テイクアウトすれば軽減税率の対象になります。
飲食店としては、外食をできるだけ減らさないようにするのか、中食に負けないようテイクアウト比率を高めていくのかなど、異なる対応の仕方があります。
提供している外食のセールスポイントがどこにあるのか、客層の特徴により変わってくるはずです。
テイクアウトの多い飲食店で、本体価格に、店内飲食は10%、テイクアウトは8%の消費税を加えた税込み価格にするところと、店内飲食とテイクアウトともに税込み価格を統一するところがあると言われています。
後者の場合、テイクアウトの包装代などを含めた本体価格に引き上げるということになるようですが、客がどう反応するでしょうか。
現在のところ、テイクアウトしても価格が高くなるところは少ないでしょう。店内にしかないサービスがあり、テイクアウトすると味わいが落ちる場合があり、テイクアウトの価格を高くしづらいこともあると思われます。
いずれにしても、実際に消費税が引き上げられ、軽減税率制度が導入されてからの外食の動きがどうなるかですね。